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   りんどう会・絆の会20周年式典あいさつ
ご来賓の皆様には大変お忙しい中をご臨席くださいまして誠にありがとうございます。
《地域の精神障害者福祉の前進に貢献==20年の歴史》
  丁度20年前の9月、りんどう会が発足し精神障害者が働く喫茶店が開設されました。同じ障害者でも精神障害者福祉は大変遅れていて、当時は、精神に障害をもつ人たちを地域で支える資源(施設など)は長野市の三幸学園くらいで、他には殆ど何もありませんでした。
 そんな中で、県の精神保健センターの音頭の下に関係者やボランティアの善意と熱意を寄せ集め、喫茶店の開設、続いて住む場所や憩いの場づくりなど、精神障害者のニーズに合わせ、先駆け的に取り組んできました。20年を経た今日の状況は、当時を知る者としては隔世の感がありますが、その前進に私たちも少なからず貢献してきたことを確認し合いたいと思います。
 ご来賓の皆様には、今日まで温かいご指導とご支援を頂いてきましたことに、改めてお礼申し上げます。
《絆の会を支える四つの要素》
  私たちは20周年にあたり、ホームページや会の公式パンフレットを作りました。その中で、今日までみんなで取り組んできたことを「会の理念・指針」として集約しました。これらは頭で考えたスローガンではなく、私たちや先輩たちの20年の活動の中で培われ確かめられてきた、常日頃意識され、追及されている事柄です。
 絆の会は4つの要素によって支えられています。当事者、ボランティア、家族そして職員です。
当事者は支援の受け手ですが、単なる利用者・お客さんではありません。会の運営に参加したり厳しい財布の中から募金してくれたり、絆の会を自分たちのものとして支えてくれます。
家族会は直接の関係者として活動内容も豊かで会の発足当初から運営の重要な柱となってきました。
当初はゼロだった職員は現在は20数名になりますが、本当の支援とはなにかと切磋琢磨しながら、安月給にもめげず頑張っており、絆の会の活動の牽引力となっています。
そして何より絆の会を象徴するのはボランティアさんの働きです。財政的に厳しく、限られた人員のもとで支援や活動のレベルを高めて行けるのは、ボランティアさんの活動がなければ考えられません。
この四つの要素がうまくかみ合って、会の活動を盛り立てています。
《絆の会はみんなの財産》
  絆の会には宝物が一杯あり、ほんとに素晴らしい人たちが寄り合ってるといつも感じています。20年の記念に当たり、それらの方全員に改めて心より感謝を申し上げたいと思います。とは申しましても、本当は私がお礼を言うというよりは、「りんどう会・絆の会」は、善意の人たちがみんなで力を出し合って、文字どおりみんなで作ってきた。「絆の会はみんなのもの、みんなの財産だ」 絆の会はそういうところであるということができると思います。このことを胸に深く刻んで、今後も活動を続けてまいりたいと思います。
《絆の会の役割》
  絆の会は多くの方々の支援を頂いて活動してまいりましたが、障害者であろうとなかろうと、誰もがその人らしく地域で生きていける、そんな環境づくりを進めていくためには、同じ思いで活動する輪をいっそう大きくしていくことが大事です。ですから、私たちは私たちの殻に閉じこもるのではなく、大いに発信して、必要でしたらどこへでも出かけていって、お役に立つことはその役割を果たしていきます。これは、多くの皆さんに育てていただいた「りんどう会・絆の会」の責務だと思うからです。
《課題に取り組み更なる前進を》
  私たちには、困難な課題がいっぱいあります。よりよい施設の運営をするためのお金がない、職員のワーキングプア的状況を改善したい、支える輪をいっそう拡げたい、障害者自立支援法の抜本改善等などです。これらの課題に果敢に取り組み、私たちが確認しあった理念を瞳のように大切にして、障害のある人も健常者も皆一人の人間として理解しあって援けあって、誰でもがその人らしく人生を生きていけるような地域社会づくりに貢献してまいります。
 ご来賓の皆様はじめ多くの皆様の一層のご指導とご支援を、切にお願いいたしまして、主催者のあいさつといたします。
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